父の快気祝い

長い入院生活が終わり、父がやっと自宅に帰ってくることになった。
予期せぬ長患いで、大変心配したが、退院直後は、多少痩せ細り、老け込んだように見えるものの、その元気で口数の多いところは入院前と変わらないようだ。
今時、珍しく二世帯同居のわが家だが、父の退院後数日して、妻が私にこんなことをいう。
「快気祝いの準備をしないと」。
父が無事に生還したことで喜んでいて、ある面大切なことを私は失念していたようだ。
入院中は多くの人にお見舞いに駆けつけていただいた。
父はもちろんのこと、私も改めて父の人脈の広さに驚いたものだった。
父に対する周囲の方々の厚情に感謝するためにも、この快気祝いは私の方で誠意をもって行うことにした。
そのことが、父を含めた私たち家族に対する、見舞客の評判にもつながるだろう。